探物語ー試考索語ー

書籍編集者     

推敲について

 

「推敲」という熟語がある

 

・「すいこう」と読むことを知っている

・意味も知っている

・「僧推月下門」及び「僧は推す月下の門」が由来と知っている

・賈島が韓愈の行列に突っ込んだエピソードを知っている

・その出典が『唐詩紀事』だと知っている

・実は(ry

 

一つの熟語に対する知識にもこれだけの段階がある

 

このブログの読者なら流石に推敲の意味は知っていると思う

Wikipediaに拠れば

「推敲 文章を何度も練り直すこと」

らしい

 

とまぁ

ある知識を知ってるか否かなんて

人それぞれ(が歩んできた人生)な訳で

それを知ってるか否かで人を区別しようだなんて仕様もないことだと思うし

別に

「推敲」という熟語について細かいことは知らなくても正直どうでもいいと思う

 

今の時代

知らないこと

ましてや言葉に関する知らないことなんて

ネットで調べれば

それこそ

Wikipediaや「推敲」で検索した時に検索結果上位に上がった記事を読めば

十分に分かることだと思う

 

 

 

 

さて

それは本当だろうか

このブログを読まれている人が様々なのは把握している

今年大学に入学した人も知っている

ただ残念ながら

今は大学も開いていない所が多い

なので

新入生向けに

ここぞとばかりに先輩風を吹かせてお勧めの論文を一つ紹介しようと思う(というか実際にボクが1年生で初めて読んだのがコレだった

折角大学に入ったのに「大学っぽいこと」が出来ないし

そもそも分からない

そんな新入生(文学部)のために紹介したい(学部関わらず誰でも読める

何をやったら良いか分からなくて焦ってると思いますが論文を読めるようになれば十分何とかなります

一か月に一本じっくり読めば最強になれます(簡単そうだけど案外難しい

(論文は最後に貼ってあります)

ぶっちゃけ新2年生でも新3年生でも読み慣れていないなら練習になると思う(遅いということはない)し

どういう段階を踏んで主張を明らかにしているのかがこの論文は分かりやすい

読んでみれば

「推敲の意味は?その使い方、語源について分かりやすく解説!!」みたいなク○ブログやWikipediaまでもがおかしいことに気付くでしょう

 

そして

新入生なら

・ネットや一般的な知識が如何に正確ではないか

歴史学に進むなら

・なぜ誤りと思われる知識が世間一般に蔓延っているのか

・なぜそれが訂正されないのか

さらに

東洋史学や中国文学に進むなら

・どの史料を読めばどの時代のどの分野について分かるのか

・どの史料に史料価値があるのか(史料が全て正しいと思ったら大間違いです

・この論文にツッコミを入れられるか

以上のことを考えると良いと思います(全て理解出来なくても良いと思いますが理解する努力はしないと読書以下です…(辞書があれば高校までの知識で理解出来ます(因みに当時のボクは要約までしました

 

何でも(歴史に関わらず)そうですが

自分が分からない難しそうな史料(資料)を論拠に主張が書いてあると

きっとそれは正しいんだと思いがちですが

実際にはそんなことはなく

むしろ

本当は関係がないのに難しそうな史料(資料)を引っ張ってきて

自分はこんなにも詳しいんだと誇張する人は世の中に沢山います(特に現代政治(特にネット中心で

そういった

○ソみたいな人を叩きのめし正しい知識を広められたら超カッコイイと思います

 

「根拠は何なのか」

「そもそもその根拠は正しいのか」(←これが難しい

これを考える癖が出来れば新聞もネットもテレビも怖くなくなります

情報に振り回されずに済みます

文学部なんて楽勝です

 

それでは頑張って下さい

 

https://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/opac_download_md/9628/p020.pdf

(出典 静永健(2000)『賈島「推敲」考』中国文学論集)

 

チャウコン